Garden Cafe ヤスタケ 2018.5.4

 

中庭の古いレンガの敷石に

木漏れ日が落ちる カフェ

 

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店内の長いテーブルのヨコを通ってガラスの部屋の向こう側にひらけた木漏れ日降りそそぐ中庭

 

10センチほどもある厚い無垢板の重厚で長いテーブルのヨコを通って先へ進むと温室のようなガラスの部屋にでた。

 

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入口の前から中庭へ向かって伸びる長いテーブル

 

ガラスの部屋の真ん中に立って見上げると、建物の外壁にコの字形に仕切られた小さな四角い空が見えた。

しかしその空は一面をツタがフタのように幾重にもかさなっていて上まで見通すことができなかった。

まるで巨大な万華鏡のようだ。

 

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巨大な万華鏡

 

西側のコンクリートの壁面に美しいシャガールのポスターが掛かっていた。

 

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ガラスの部屋のコンクリートの壁面に掛かるマルク・シャガールの美しいポスター

 

わたしはガラスの扉の向こうに広がる緑に覆われた広い中庭をぼんやりとみつめている。

 

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中庭の向こう側にもう一つのカフェが・・・

 

中庭の風景が・・・、

いつしか以前旅した中東のバザールの裏庭に隠されたキャラバンサライ(隊商宿)とかさなっていた。

 

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店内 1

 

キャラバンサライは隊列を組んで砂漠を旅してきたラクダのキャラバンが休憩をとる場所(オアシス)だ。

そこには冷たい水を湛えた井戸があり、

旅に疲れたカラダを休める木蔭があり、

空腹を満たす食料がある。

そっと目を閉じると、

封印されていた旅の記憶が解き放たれて蘇る。

 

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アンリ・マティスとベルナール・ビュッフェのポスター

 

古都アレッポ(シリア北部の都市)は美しい街だった。

中心街の片隅で、粗末なテーブルに無骨に成形されたオリーブ石鹸をピラミッドのように積みあげて少年と思われる年頃の男の子が何やら大きな声を張り上げながら客を呼び込んでいる。

値段をみてみると驚くほどの安さだった。

ザックの隙間に余裕があれば買って日本に持ち帰りたいと思ったが、先の旅路の日程を考えるとそれは無理だった。

 

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オーナーの田中さん。芸術的なチーズケーキの作者です

 

ある日、日中のバザールを徘徊していた。

そこで知り合った中年の筋骨逞しい男性がこんなことを言っていた・・・。

「むかし、ダマスカスの方から戦闘機が飛んで来て何個も爆弾を落として行った。だけど吾々の陣地は厚い岩盤に護られて大丈夫だった。そんなことが何度も起こった」

民族が混雑する中東ではずっとむかしから民族同士の対立が絶えなかったのだろう。

美しかった古都アレッポの街は、いま、信じられないほどの瓦礫の山と化している。

ひとが大勢亡くなり、ほとんどの住民は難民となって国外に避難してしまった。

人類が創造したと思えないほど巨大で神々しいまでの美しさを誇っていたパルミラの遺跡も破壊されたという。

 

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今も生きてスピーカーを動かしている真空管

 

砂埃に汚れたわたしの靴を強引に磨こうとして駄賃をねだった貧しい身なりの少年はすでに成人に達しているだろう。

あの少年は、いま、生きてくれているだろうか・・・?

あの時、どうしてもっと気前よく駄賃をはずまなかったのだろう。

20年経った今になっても、あの時のことをときどき思い出してはため息をついている。

 

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新鮮な豆を用いて淹れたての香り高いコーヒーとヒヤッとした生のチーズケーキ

 

一度ピリオドを打ったつもりだった八王子駅周辺の『カフェあるき』でしたが、

『町屋カフェ 金多屋』(八王子市)の加藤さん、

『みるめ』(調布市)の森さん、

両オーナーのおすすめを戴いて、訪問させていただきました。

 

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『ヤスタケ』さんが過去に取材を受け紹介された本および雑誌の一部

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ダマスカスのキャラバンサライと同じゆっくりとした時間のながれを感じるガラスの部屋

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お店の外観

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ダマスカスの「スークハミディーエ」(巨大なバザール)のアンティークショップで、前世代とその前のウマイヤドモスクの壁面を飾っていたと説明されて購入した古い宝石のようなタイルの欠片

 

 

『Gallery & Garden cafe YASUTAKE』
(ぎゃらりー あんど がーでんカフェ やすたけ)

基本情報:

所在地:八王子市八幡町12−11

営業時間:11 : 00 ~ 18 : 00

定休日:

でんわ:042 – 626 – 1884

オープンから:

最寄駅:JR & 京王線 八王子駅

 

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

Autor : ケン 東京都小金井市在住 個性派系カフェブロガー 個性派系カフェを探して武蔵野界隈に出没中