珈琲はうす『あんず村』2018.9.23

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息を呑むほど懐かしい

昭和生まれの喫茶店

 

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『あんず村』路上に置かれたカンバンと入口につづく階段

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停車中の京王動物園線の花電車。京王線高幡不動駅と多摩動物公園駅をノンストップで結んでいる

 

階段わきの路上に立て掛けられたお店の看板、

そこに書かれた文字列の上を視線がなぞっている。

「休憩なしのpm8:00まで!」

細かく区切られた文字が看板のなかに踊っている。

その文字の意味がなんとなく妖しく、可笑しい。

どうしてそんなふうに感じるのだろう?

ニヤニヤしながら見ていると、後ろを通りがかった外国人が、

「カフェ ?」

と呟きながら通り過ぎた。

背後のフェンスの向こう側に花が大胆にデザインされたピンク色の花電車が音もなく動き出した。

京王動物園線だ。

この線はここ、京王高幡不動駅と多摩動物公園駅をノンストップで結んでいる。

以前見かけたときから一度乗ってみたいと思っていた💚

さわさわちゃんと一緒に❗️  

小さかったころのみねお君と❗️

 

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『あんず村』入口ドア

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『あんず村』入口ドアヨコのポップ

 

不思議なチカラを持ったカンバンの文字がわたしを『あんず村』へとつづく階段を上らせた。

格子ガラスのドアの前に立った。

ドアヨコのポップの貼り紙に「無意味に出っ張ってます❗️」

と、ネコのつぶやき🐈が可笑しい!

ドアの向こう側の只ならぬ気配・・・

きっと異空間が広がっているに違いない!・・・

異常なまでにたかまった期待感で鳥肌が立ちそうだった。

ドアに手をかけると、木枠で仕切られた小さな四角いガラスの奥の暗がりからこちらを見てる目と、目が合った。

その目が神秘の微笑を浮かべている。

ガラスに映った自分の、焼き畑農業のその焼き払われた後のように果てしなく広くなった額。

電球に照らされた額は滲み出た脂で神々しいまでの輝きを放っている。

ジーンズのお尻のポケットからハンカチを取り出してサッと拭った。

そして、

何食わぬ顔でドアノブを押してなかに入った。

 

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ドアの内側に施されたディスプレイ

 

いままで経験したどの老舗のカフェともちがうとろけるようにやわらかで例えようのない不思議な空間が広がっていた。

 

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入口左側のカウンター席

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店内なかほどのディスプレイ

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レストルームのなかの案内

 

10月初旬まで特別価格で提供しているという「ブレンド」をお願いした。

 

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『あんず村』期間限定価格のブレンドコーヒー

 

昭和という時代がギュッと凝縮されたかのような濃密な気配。

目の前で妖しくゆらいでいた空間は時空を遡って昭和の時代へわたしを連れていった。

時間の粒子がプチプチと弾けながらゆっくりと渦巻いている。

ブラックホールのように・・・

 

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ネコと連絡ノート「No. 1」

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限定価格として選ばれたブレンドコーヒー

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歴史が刻まれた店内の床

 

道路側にヨコ一面のガラス窓。

窓の外は秋の午後の陽光が溢れている。

背伸びをすると、その向こうに京王線のホームが見えた。

高尾山口駅行きの電車から吐き出された乗客が列をなしてエスカレーターで上へと運ばれてゆく。

 

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電車から降りた乗客がエスカレーターでホームから上の階の改札へと運ばれてゆく

 

ブレンドコーヒーがテーブルに届く頃になると右フロアのボックス席はお客さんで満たされた。

スピーカーからサクスホンの「テネシーワルツ」が流れている。

意識は自然と店内の隅々へと飛んだ。

大きさとすがたの異なる店内のランプは見た目の印象よりはるかに数が多い。

ランプはディスプレイの重要な主役の一つ。

ランプの色、形状、大きさ、数、配置によってお店の雰囲気はがらりと変わる。

天井とカベが交わるところにコンセント(電源)がいくつか設置されている。

これは意外な場所ですね。

 

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天井からケンさんを見下ろすコンセント

 

テーブルの端に小さなメモ帳を見つけた。

旅先のゲストハウスによく置かれている旅人同士が情報を交換し合う連絡ノートに似ている。

この一部をネットに上げてだいじょぶかな?

 

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お客様からお客さまへ? の連絡ノート

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母から娘へ引き継がれた『あんず村』(連絡ノートより)

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高幡不動尊の帰りに立ち寄りました『あんず村』(連絡ノートより)

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オコエさんが書きましたが、お友達が添削を入れています『あんず村』(連絡ノートより)

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オコエさんが書いた連絡ノートに添削を入れたお友達『あんず村』(連絡ノートより)

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ケンさん連絡ノートを読みつづけます

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北海道から来ました!『あんず村』(連絡ノートより)

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多摩動物園の帰り道です『あんず村』(連絡ノートより)

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パスタとアイスコーヒー、美味しかった!『あんず村』(連絡ノートより)

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高幡不動尊でアジサイを見てきました『あんず村』(連絡ノートより)

 

エスカレーターがこれから電車に乗る人の例をホームへ下ろしている。

 

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エスカレーターがプラットフォームに降りる人と改札へ向かう人を運んでいる

 

神秘の微笑を浮かべた店員さんが、お菓子のお皿をわたしのテーブルにのせてくれた。

 

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老舗の凝縮されたエキスがしっとりしみ込んだ甘いお菓子

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コーヒーと神秘の微笑

 

電車が右から左、

左から右へと何度も行き交った。

ずいぶん長居しましたね・・・。

そろそろ・・・、

腰をあげようとした・・・けど、

居心地が良すぎて・・・

懐かしすぎて・・・

愛おしすぎて・・・

なかなか立ちあがることができなかった。

 

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入口右側のフロア

 

珈琲はうす『あんず村』
(こーひーはうす あんずむら)
△お店の存在と詳しい位置を『カフェしろくま』の店主さんに教えていただきました。心から感謝申し上げます。

基本情報:

所在地:日野市高幡 3 – 23

営業日 : 日曜日 営業

営業時間:「月 〜 土
     午前 11 : 00 〜 16 : 00(L. O. 15 : 30
     (16 : 00 ~ 18 : 00 迄休憩時間、一時閉店
     午後 18 : 00 〜 22 : 00(L. O. 21 : 30
     「日
     午前 11 : 00 〜 20 : 00(L. O. 19 : 30
     (時間内終日営業、一時閉店なし)

定休日:火曜日/第一月曜日

でんわ:042 – 592 – 7500

喫煙席:なし

座席数:40

オープン:昭和時代

最寄駅:京王線 高幡不動駅
    徒歩 約3分
    多摩都市モノレール高幡不動駅
    徒歩 約5分
    駅より直線距離 約 50 メートル

ホームページ:http://anzumura.lolipop.jp/

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ABOUTこの記事をかいた人

Autor : ケン 東京都小金井市在住 個性派系カフェブロガー 個性派系カフェを探して武蔵野界隈に出没中