美味し~~いケーキの『書簡集』に
出会えるカフェ

コーヒーセレモニー

ケーキセレモニー

お客さんが帰られたあとのテーブル席

△+○

一段落したコーヒーセレモニー

刃が落とされつつある黒いケーキ

切り分けられた黒いケーキ

お皿に乗った黒いケーキ
このケーキはマスターさんが作るんですか?
「そうです・・・」
チーズケーキもマスターさんが作るんですか?
「チーズケーキは家内が作ります・・・」
チーズケーキは奥様が作って、このケーキはマスターさんが作る・・・。
このケーキとは、この黒いケーキのことです。
黒いケーキを切るときと、チーズケーキを切るときのマスターさんのお顔と手の表情が、ちょっとちがうような気がするのは、思いすごしでしょう。
ナイフを入れるとき、もうちょっと・・・あともう5ミリくらい右側に入れてもらえないか、ケンさん懸命に根性入れて祈りながら見つめています。しかし、無情にも12.5ミリのところでナイフの刃がピタリと止まり・・・ケンさんが固唾を飲んでその手をジッと見つめる・・・その目を確認してから、マスターさんは刃を下に下ろしました!
ああっ!
もともと立っていたものを、どうしてわざわざお皿の上にヨコに寝かせるように切るんでしょう?
せめて、もうあと5ミリぽっきり歯を右にずらせて切れば、なんとかこのケーキをお皿の上に立たせて、その立派なすがたを拝むことができるのに!
しかしこの黒光りした断面には、なまめかしい色気がありますね!
それにどうでしょう、この羊羹のようなピッカリと照りのあるすがた! ねえ、はやく食べて♡ と言わんばかりではありませんか!?
おおっ、そうかそうか
じゃ、さっそくいただきますね、なんてね。
ヨコになっていると一層おいしそうに見えますね。
そうか! このなまめかしい断面を見せるためにヨコに寝かせて置くのですね! いま、その意図を理解しました。
欠片をそうっと口に入れて噛みしめると・・・ことばで表現できないほどの美味しさです!
この美味しさは食べた人でないとわかりません。
チョコレートと羊羹と黒蜜とナッツが一体となったような濃厚な味が口のなかいっぱいにひろがったところへ、マスターさんがセレモニーさながら淹れてくれたコーヒーをそっとそそぎ込む・・・脳みそが脱臼するほどの美味しさです!
店内、ハープシコードの曲が流れています。
黒いケーキの詳しい材料と作り方・・・聞いても教えて頂けないでしょうね!?
ケンさん、このケーキの虜になりました。
カロリーがそうとう高そうなので、あんまり食べすぎるとカラダに障るかもしれません。
このケーキ、ほんとにマスターさんつくったんですか?
「そうです・・・!!」
もう一つおかわりして、こんどはケンさんに切らせて頂けないかお願いしてみようかと思ったところへ、新規のお客さまが来られたので、きょうは失礼することにします。
『書簡集』
ケーキのすがた
書簡集
(ケンさん)
マスターさんのお顔、ブログに掲載させていただいても良いですか?
「ダメです・・・!」
どうしてもダメですか?
「ダメです・・・!」
そこで、また一句
マスターさん
ダメヨダメヨは
それ、ダメヨ
(ハゲシイ字余り&季語無視 ケンさん)
お粗末!

窓際の席

小さなドア

夜が深くなってきました
小金井から電車に乗って
また、黒いケーキ食べにきます
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